寒風吹きすさぶゲートブリッジの夕景。
襟を立てたコートのポケットからおもむろにスキットルを取り出し、グイッとバーボンを飲る。
そしてキューバ産の葉巻にマッチで火をつける。
決して100円ライターじゃダメだ! 妥協してジッポーだが強風の中、マッチで火をつけなければ男じゃない。
寒いからそんなことを考えながら、血管をプチリニューアルし健康志向になった我が身を若干寂しく思ってたところ太陽が雲に入り、常連さんらしい数十名のカメラマン達が三脚をしまい、潮が引くようにゲートブリッジを後にし出した。
オレもバーボン(そもそも持ってねーし)を飲むわけにもいかないから、自販機でコーヒーを買い駐車場へと向かう。
お〜〜、こんなとこにも自由猫が! まあ、キャンプ場もあるし売店もあるからな。
寒いけど元気でな!
と一応撮らせてもらってたら、オレンジ色の光彩が目に入った。
オレンジ色の憎い奴は夕刊フジだが、まだマジックアワーは終わってないんじゃねーか?
そんなに日頃の行いも良いわけではない、と思うが。
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夕陽の恋人、と言われた季節を思い出し感傷に浸る時もあって良いだろう。
夕陽を照り返す飛行機が美しい。
FIN